植物油脂の健康への影響 〜東洋医学的視点から〜

現代の食生活において、植物油脂はさまざまな加工食品に含まれています。しかし、東洋医学の視点から見ると、これらの油脂は健康に様々な悪影響を及ぼす可能性があります。ここでは、植物油脂が身体に与える影響について、陰陽五行や気血水の観点から考察していきます。

1. 植物油脂の性質と陰陽のバランス

東洋医学では、食材の性質を「陰」と「陽」に分類します。一般的に、植物油脂は陰性の性質を持ち、身体を冷やしやすいとされています。特に、過剰に摂取すると脾(消化機能)を弱め、消化不良や胃腸の不調を引き起こす原因となります。また、冷えが強まると血流が滞り、気の巡りが悪くなることで、疲労感や倦怠感が生じやすくなります。

2. 気血水の観点からみる影響

東洋医学では、「気(エネルギー)」「血(血液)」「水(体液)」のバランスが健康の基本とされています。植物油脂を過剰に摂取すると、以下のような影響が考えられます。

  • 気の滞り:質の悪い油脂は体内で粘性を増し、気の流れを妨げることで、だるさやストレスの増加につながります。
  • 血の淀み(瘀血):酸化した油脂は血液をドロドロにし、血流を悪化させることで、冷えや肩こり、頭痛を引き起こすことがあります。
  • 水滞(むくみ):トランス脂肪酸を多く含む油脂は、リンパの流れを悪化させ、体内の余分な水分の排出を妨げ、むくみや肥満の原因になります。

3. 五行の観点からみる影響

五行論において、油脂の摂取は主に「土(脾・胃)」と「水(腎)」に影響を与えます。

  • 脾・胃(消化器系)の負担:過剰な油脂は消化に負担をかけ、胃もたれや下痢、便秘を引き起こすことがあります。特に、冷えた性質の強い油脂は脾を弱め、食欲不振や疲労感の原因になります。
  • 腎(生命エネルギー)の消耗:酸化した油脂は腎の精(エネルギー)を消耗し、老化を早める可能性があります。特に、加工食品に含まれるトランス脂肪酸は腎の働きを弱め、冷えや慢性的な疲労につながることが考えられます。
  • 植物油脂が含まれる一般的な食べ物を挙げると、以下のようなものがあります。

    1. 加工食品

    • スナック菓子(ポテトチップス、ポップコーンなど)
    • インスタントラーメン(麺に油脂が含まれている)
    • マーガリンやショートニングを使ったパンや菓子(クロワッサン、デニッシュ、クッキーなど)
    • チョコレート菓子(チョコバー、クリーム入り菓子)
    • 冷凍食品(ピザ、コロッケ、春巻きなど)

    2. 調理食品

    • 揚げ物(唐揚げ、天ぷら、フライドポテトなど)
    • ファストフード(ハンバーガー、ドーナツ、ナゲットなど)
    • カレーやシチューのルウ(植物油脂が含まれている)

    3. 乳製品や代替食品

    • 植物性クリーム(ホイップクリーム、コーヒー用クリームなど)
    • 豆乳やアーモンドミルク(一部の製品に植物油脂が含まれる)

    植物油脂は、加工食品や調理食品に幅広く使われているので、原材料をチェックすると意外なものにも含まれていることがわかります!

  • それらを控えることはとても重要です。