夏の不調は油が原因かも?

〜植物油脂と熱中症体質の意外な関係〜

暑くなると増えてくる「熱中症」。外での作業やスポーツをするときだけでなく、室内でじっとしていても起こることがあるのが厄介です。

では、どうして熱中症になりやすい人と、そうでない人がいるのでしょうか?
実は、ふだん何気なく摂っている「植物油脂」がその体質をつくっている可能性があります。


植物油脂が熱中症の体質をつくる理由

1. 心臓と腎臓に負担をかける

植物油脂(サラダ油、マーガリン、オリーブオイルなど)は酸化しやすく、摂りすぎると体内に「過酸化脂質」という有害な脂がたまってしまいます。

この過酸化脂質は、血管を傷つけたり、毛細血管を弱らせたりするため、心臓や腎臓の機能が落ちやすくなります。
結果として、体温調節や水分の再吸収がうまくいかなくなり、熱がこもりやすくなってしまうのです。

2. 血液がドロドロになる

植物油脂の過剰摂取は炎症体質を助長し、血液がドロドロになりやすくなります。
血流が悪くなると、体内の熱を外に逃がす「放熱」がうまくいかなくなり、体に熱がこもってしまいます。

3. 腎臓の水分調節が乱れる

腎臓は体の中の水分や塩分のバランスを調整する重要な器官ですが、植物油脂による慢性炎症や酸化ストレスは、腎臓の働きを徐々に弱らせていきます。
これにより、脱水や電解質の乱れが起こりやすくなり、熱中症のリスクが高まります。


東洋医学の視点でも危険な「油の害」

東洋医学では、腎は「水」をつかさどり、心は「熱」や「意識」をコントロールすると考えられています。
植物油脂は「湿」や「熱」を生みやすく、これが「脾(胃腸)」を弱らせ、水分の巡りを悪くします。

その結果、

  • 腎が弱って水分をためられない(=脱水しやすい)

  • 心が熱を持ちやすくなり汗が止まらない・のぼせる

といった体質になり、これが「熱中症体質」に直結してしまうのです。


植物油脂を減らし、漢方で整える

そこでおすすめしたいのが、体の内側から熱中症に強くなる体質改善の漢方薬です。

✅【杞菊妙見丸】

腎を養い、水分の基礎力をつけます。暑さで疲れやすい、目の疲れが気になる人にも◎

✅【生脈散】

心臓の力(心気・心陰)を補い、発汗や脱力を予防します。
動悸、だるさ、めまいがある方にもおすすめです。

✅【五苓散】

水分の巡りを整え、むくみやのぼせを改善。


まずは食の見直しから

何より大切なのは、毎日の油の摂り方を見直すこと。
「サラダにオリーブオイルをかけているから健康に良い」と思い込んでいませんか?
どんな植物油でも、酸化しやすい油は体に炎症を起こし、血管を傷つける可能性があるということを覚えておいてください。


まとめ

熱中症対策は、「暑くなってから」始めるのではなく、ふだんの食生活や体質づくりからがカギです。
植物油脂を控え、漢方の力を借りながら、「熱に負けない体」を一緒に作っていきましょう!